私が笹原君が好きでも、
笹原君は私の事、好きなわけないのに……。
次の日の放課後。
私は性懲りもなく笹原君の姿を見たくて、
体育館裏の入り口から少し顔を出して中を覗く。
あれ、今日、笹原君以外誰もいない…。
部活休みの日だったんだ。
シュートの練習をしてる笹原君。
かっこいいなぁ。
すると、笹原君と目が合った。
やばい、気付かれちゃった…!
私が逃げようとすると、呼び止められた。
「渡辺、待って!!話したい事があるんだ!
中に来てくれない?」
私は靴を脱いで中に入る。
「…きょ、今日は一人なんだね。」
「ああ、部活休みの日。
俺、スリーポイントシュートが苦手で自主錬。」