玄関のドアの閉まる音が いつもより大きく感じて。 その瞬間、泣き崩れた。 「………っ、………うぅ…っ」 櫻ちゃん。 櫻ちゃん。 櫻ちゃん。 大好きだよ。 櫻ちゃん、大好きなんだよ。 「櫻ちゃん…っ」 玄関に座り込んだ私をお父さんは優しく抱きしめて頭をくしゃっとなでてくれた。