「ただいま」

恋文と付き合ってから何ともなかった冷たい部屋が今はすごく不安で、寂しくて。


あぁ、俺はやっぱり恋文がいなきゃダメなんだって甘ったれてしまう。



部屋に入ると何か、俺宛の荷物が届いていた。


母さんが置いてくれたのかな。



差出人をみると、

『逢沢 ゆず』

恋文の、母さんだ……


夏休みに行った恋文の家はすごく綺麗で
温かくて、うちとは全く違った。


ゆずさんは俺にも優しくしてくれて
おっとりした美人さん。


ゆずさんから、何……?



小さなダンボールの中に入っていた
小さな箱と、手紙。


小さな箱を開けてみた。