「何してるの」


呆れたような僕の声に、ぶつかったのよ、と朔羅は呟いた。


学校にまだちゃんと通っていた頃の教科書、兄貴が置いていった怪しげなエロ本、幼い頃の写真を貼ったアルバム、メイドの一人に絶対似合います、と力説され渡されたセーラー服。

などなど。


それらを朔羅が認識するよりも早く、手際よくもと通り入れ直す。


「それ……何、入ってるの」

「不名誉の歴史」


あながち間違ってないだろう。

前と同じように山積みされたガラクタの上に、最後に猫耳カチューシャを乗っけ、ぱたんと扉を閉めた。


そして、朔羅に向き直る。