「真由」

まだ式まで時間があったので控室で座っていると。

「そーちゃん」

控室に入ってきたそーちゃんに見惚れてしまった。

薄いグレーのタキシードがとても似合っていて、ドキドキした。

そーちゃんは元々色白で、目鼻立ちも整っているし、体型も細いので余計に似合うのかも。

「真由、綺麗だよ」

そーちゃんはそう言うと私の頬にそっと手を当てた。

「そーちゃんもよく似合っているよ」

そーちゃんは私を見て、少し照れながら笑った。



「そろそろご準備を…」

掛かりの人が呼びに来た。

「行こうか…」

そーちゃんは私に手を差し出した。

私はその手をしっかりと掴んだ。