今回のレースでは。

そーちゃんは3位だった。



レース前に、あんなに嫌な事があったら集中出来ないかな、思ったんだけど池田さんが優勝したので驚いた!

賢司さんに言わせたら。

そこがそーちゃんの甘いところなんだって。

勝負の世界って厳しいね。



「そーちゃん、お疲れ様!」

家に帰って私はそーちゃんに抱きつこうとしたけど。

お腹が、以前よりも大きくなっていて手が届かない…

「ふっ…」

それを見て吹き出すそーちゃん。

「うーっ!届かなくなってる」

背中へ回そうとしても届かなくなっていて。

私がバタバタ手を動かしているとそーちゃんは肩を抱きしめてくれた。

「赤ちゃん、大きくなってきたね」

そーちゃんは左手をお腹に当てると

「あ…」

私の顔を見つめて

「動いてるね」

私は笑って頷いた。



今日は久々にそーちゃんの腕の中で夜、寝たけど。

赤ちゃんが動く度にそーちゃんはお腹に手を当てるから中々寝付けなくて。

そのうちそーちゃんが疲れて私のお腹に手を当てたまま眠りつくと、赤ちゃんも眠ったみたいで大人しくなった。

私もそのうち、深い眠りについた。