「なにを悩んでるのか知らないけど
楽しいから一緒にいる。それだけじゃん?」



「……イケメンすぎない?惚れるんだけど」



「はいはい、悩みってそれだけ?」



「うーん…なんていうか
あたしのせいで株落ちるとか思わないの…?」 



「…はぁ?何を今更。
てか、私そんな好感度女王狙ってないから
どうでもいいよ」



「……茉梨乃堕ちた」



「話終わりね?トイレ行ってくる」



「ん、行ってらっしゃい」



そう言って、立ち上がった瑠依ちゃんに
手を振った。



そして、そのまま机に突っ伏して
後輩くんのことを考える。



「でもなぁ…」



……後輩くんと瑠依ちゃんは
ちょっとタイプが違うっていうか…。



後輩くんが瑠依ちゃんと同じ考えを
持っているかは、分からないわけで…。



だって後輩くんは、絶対的に期待の星だし…
好感度の塊だし…。



そもそも後輩くんは、あたしと一緒にいるとき
楽しいと思ってくれているんだろうか。



「…なくない?」



楽しいのはたぶん、あたしだけな気がする。



後輩くんは優しいから、あたしが手を振ったら
微笑んでくれるし



あたしが髪をなでても、振りほどかない。
(さっき阻止されたけど)



でも、あたしが後輩くんの立場だったら、
絶対関わりたくない…気がする。



だって、学校のお荷物って言われてるあたしだよ…?



__後輩くんの株、あたしのせいで
下げたくないなあ……。