自分の陰口は、ちょっと笑える。
たまに面白い内容が出てくるから。 



でも……



「成田くんも成田くんじゃない?
なんか、がっかりだわ」

「わかる。
結局そのへんの男子と同じじゃんね」



そんな言葉が聞こえて
思わず足が止まってしまった。



あたしのことは、なんとでも言えばいい。
でも、後輩くんがそんな風に言われてしまうのは…



__あたしのせいだって思った。



あたしのせいで、
後輩くんの株が落ちてるって



いま初めて気が付いた。




 
__教室に着いて、持っていた牛乳に
ストローをぶっさした。



そして、ズコーッと飲む。



「……どした茉梨乃ちゃん!?
牛乳嫌いだったじゃん」



瑠依ちゃんは、そんなあたしを見て
ぎょっとした顔をする。



「瑠依ちゃーん……
なんであたしなんかと仲良くしてるの」



唐突な質問に、「はぁ?」と顔をしかめている。