「い、いえ……」


崇さんをちらっと見ると、耳が赤くなっている。


私まで一層恥ずかしくなる。


崇さんとは出会ったばかりだし、好きとかそういうことではない。


でも、異性の友だちなんていないので、男の人とこんなに近くにいるのは初めてなんだ。


意識しないということは無理だった。


私はふと思い出して、顔を上げた。


真衣はこちらを見ておらず、リビングのソファに座って何かテレビ番組を見ているようだった。


真衣に見られていたら、変な誤解をされたかもしれないと思ったので、見ていないようで安心した。