「まず、1つ確認するけど、表ってどこのことか分かってる?」


「えっ?知らんけど・・」



・・・うちはどうやら、肝心の表の意味も知らずに反論していたらしい
反論することに一生懸命で、そのことに忘れていた



「なんか、重要なトコなんやろ?」


とりあえず、そう言っておいた

なんか、言われるやろか・・

ちょっとビクビクしていたうちに、アンナはまた笑顔を見せた



「なんだ!知らなかったのね!!」



コクン、とうちは頷く
そんなうちに、アンナはニッコリと笑った

だから、その笑顔が怖いねんってーー!!!



「表っていうのは怪盗ココシアになるってことなのよ。つまり、怪盗ココシアって世間では1人なんだけど、やっぱり怪盗はみんなの前にでなくちゃいけないでしょ!だから、毎回みんなの前に出る人を変えているの」




怯えるうちを放って、アンナは普通に説明した
そんなアンナを見て、うちは怯えを失くした

怖い・・てか、変人や
この世界には、変人が多いんか??





アンナが特別なのか、それともこの世界ではこれが普通なのか・・

自分もその変人の一人だと知らない琴には、分かるはずもなかった