12年前―――――――
マルシア家が、何者かによって破滅した
確かに、マルシア家が殺し屋一族だったこともあり、狙われることは何度かあった
だが、それまでは何事もなく終わっていたのだ
まだ幼かったアンナ達も、温かい家族に囲まれて平和に生きていたのだ
しかし、その平和な日常も、その12年前に壊されてしまった
...
その日、アンナ達の両親・つまりはマルシア家にいた大人たちの全てが、殺されてしまう
アンナ達は、なんとか生き残ったものの、コトとカノンはその次の日に、忽然と姿を消してしまった
アンナ達は、コト・カノンの居場所も分からないままその場に取り残された
そのとき、最年長であるカノンでも6歳
皆、本当に幼く、生き続けれる可能性はほとんどゼロに近かった
つまりは、マルシア家滅亡の確定―――――
しかし、アンナ達は死ななかった・・・
一人の見知らぬ女性が、今住んでいる豪邸のような家をくれたのだ
アンナ達がある程度大きくなるまでは、陰ながら家を護衛してくれていたらしい
マルシア家とはまるで関係のなかったその女性が、アンナ達を助けてくれたのは
アンナ達を気の毒に思ったからなのか
それとも、単なる気まぐれだったのか
とにかく、アンナ達はその女性のおかげで今まで生きている