「アンナ!早くコトちゃんを連れてきてよっ」
そのとき、シーナはアンナに声をかける
助かったぁ・・
ホッと一息つく琴に、アンナは「来てちょうだい」と言う
笑顔で!!
さっきの言葉が、冗談だったのか、本気だったのか、よく分からないまま、琴は言われるままに部屋に入った
部屋に入ると、そこには一人の少女がいた
見た感じ、7・8歳くらいの少女だ
7・8歳ってことは、うちより随分年下ってことか・・?
・・にしては、やけに大人びとう気がするねんけどなぁ
「コト、この子はコワル=マルシア!私たちの仲間っ」
シーナの笑顔は可愛いんやけどなぁ
琴は密かにそう思う
コワルのことを仲間だと言った顔が、キラキラと光っていた
それに比べて・・・
コワルという少女の無愛想さ
上から目線ビームって感じだ
殺気が無いから、嫌ってはいないんだろうけど・・
「よろしく、コワル!」
とにかく、これから一緒に暮らすってことで、第一印象はよくしとかな!!
そう思って笑って手を差し伸べたのだが、コワルは
無視だった
いや、正確には頭をちょこっと下げていた
ただ、握手する気はないってだけで・・
「お前は覚悟があるのか?」
そのとき、突然コワルが声を発した
口調がやけに大人びている
いきなりの発言にびっくりしながらも、琴は考えた
覚悟・・・って何や?
コワル達の仲間になる覚悟ってことか??
・・それって覚悟がいることなんやろか・・
「覚悟もせずに来たのか??」
返事をせず、黙っている琴を見て、コワルは鼻で笑いながらそう言う
あぁ・・
もうイライラする!!
この口調は、ムカつくんじゃーー
「覚悟くらいあるわっ!てか何やねん、さっきから!上から目線で喋りやがって・・うちのんが年上なんじゃ!だいぶ、そっちのが年下なくせに、偉そうに上からもの言いやがって・・いや、別に年下とか年上とかにこだわっとうわけやないで!でも、その上から目線はイラつくんじゃ!!!」