分かりません。

てか知るか!
好きな番長さんやけど、うちはこの世界に来たばっかりやっちゅうねんっ

 
そう答えようと思った琴だったが、何も言えなかった。
いきなり、
強い風が吹いてきたのだ。
思わず、一瞬目をつぶってしまう

それから、ふと目を開けると、
目の前に琴と同じ年くらいの女の子がいた。


女の子?

てか、誰・・?!



「・・!?」


びっくりする琴と番長さんをよそに、目の前の女の子は丁寧におじぎをした。




「驚かせて申し訳ありません」

やけに丁寧な女の子やな・・と思う
そんな琴を放って、少女は続ける


「始末屋シーナと申します。こちらにプレア様はいらっしゃいますか?」



始末屋?!
女の子やったんか!


琴は、そう思いながら目の前の子を見ていた。
うちと同じ年くらいやのに・・

なんでこんなに賢そうに見えんねん!!



「あたしだよ。依頼人は。」

 
そんな琴をよそに、番長さんは手から
まるで千と千尋の●隠しのような
契約書を出した。

この番長さん・・
外見は人やけど、やっぱただ者やなかった!!



「ほら、これで分かったろ。」


契約書は、依頼人を示すものだったのだろう。
始末屋シーナはうなずいた。
 
いや・・
てかもう、番長さんの名前がプレアやったやなんて・・
驚き驚きやわっ



「で、そちらの方はどなたでしょうか?」