「じゃあ僕たちはこれで失礼します」




璃玖がそう言って私たちは校長室を後にした




「とりあえずセアロマに触れたら俺たちは術を使えない。どうする?」




校長室を出るなり舜がそう言った




「私、この間も大丈夫だったみたいだからもしその粉を見つけたら私がなんとかするよ!」




私はニコッと笑ってそう言った




「でもあの手紙には人殺してまうって書いてたで、そんなん葵にだけさせられへん」




拓海は反対だと言わんばかりにそう言った




「でも私がしないと明日、全校生徒の命が危険に晒されるんだよ?それだけは止めたい。
私なら平気だから!」




「不甲斐ないが…それしかなさそうだな」




柊が静かにそう言った




「何もできなくて悪い…」




璃玖が私の目を見てそう言う




「でも…!」




拓海はまだ納得がいかないみたい




「拓海、私なら平気だよ!じゃあ手分けして皆で探そ?」




「うん…」




渋々だけど拓海も了承してくれた




そうして私たちは校内に仕掛けられたセアロマを探すことになった




「葵、絶対無理はするな。約束しろ」




舜に腕を掴まれてそう言われる




朝より顔色はマシになった気がするけどまだいつも通りって訳にはいかないみたい




私を掴む舜の腕が少し震えている




「無理はしない。約束する」




私はきちんと舜の目を見てそう言った




「じゃあ見つけ次第、葵に報告だ」




璃玖がそう言うと私たち5人は一斉に違う場所へと足を進めた