ひとりぼっちになって出会ったのは、ひとりぼっちの後輩。
知っているのは顔と、名前と、学年――
それだけのふたり。でも、それだけでよかった。一緒にいること、一人じゃないと思えること。それだけで、ふたりはなによりも心強く思えたのだろう。
だから、言いたいことがある。
放っておけない彼を愛しく可愛く思う気持ちが読めば読むほど伝わってくる。
その気持が彼の気持ちに応えられるものなのかどうかはわからない。
わからないからこそ、ラストに希望を感じました。
一年後か、数年後か、わからないけれど。いつかもしかすると――。
彼の彼女にとって、どんな未来が待っていようとも、ともにお昼を食べたこの日々は、ありがとうの気持ちとともに蘇る大切な思い出になるだろうな。