医務室に寄り、氷と水を袋にいれ

空き部屋に入る

優しく私を椅子の上に下ろしてくださるライド様

そして赤くなった私の手を冷やしてくださる

「遅くなって済まなかった。もっと早くに助けたかったが、ちょっと囲まれていて」

その言葉にドレク様に引っ張られているときに見えた女性の群れはライド様がいたところだったのではないかと思った

『いいえ。危ないところ助けて頂きありがとうございました』

言ったあと、ライド様はじっと私を見たまま

私は首を傾げると

私を抱き寄せた

「マリアは我慢しすぎだ。泣きたいなら泣け」

また背中をトントンと子供をあやすように叩かれた

それを合図に目から涙が

『こっ・・恐かったです・・』

止めどなく出てくる涙

ライド様は黙って、背中を優しく擦ってくれた