「イケメンで実業家で貴族って、とんでもなくすごい人連れてきたね。」

そう穏やかに言う慎吾さん


「そうね、捕まえたのか捕まったのか分かんないけど。想像していた結婚相手とは全く違う所からやって来たわね。」

ふーっと息をついて言う美咲さん


そこで今まで隣で俺が話すのを聞いてた綾乃が口を開いた。

「お姉ちゃん、シャルはとっても優しいの。私たちの生い立ちを話しても何も変わらなかった。愛してるからずっと一緒に居たいから結婚して下さいって言ってくれたの。」

「だから私はシャルと結婚したい。シャルと家族になりたいの。」

そうお姉さんの目を真っ直ぐに見つめて伝える綾乃。

「お姉さん、俺は綾乃以外との結婚は考えられません。綾乃と2人で幸せになりたいです。綾乃さんとの結婚をお許し下さい。」
そう言って頭を下げる。
それにならって綾乃も隣で頭を下げてくれた。


「綾乃、クラークさん。頭をあげて。私は反対なんてしないわ。」

顔を上げると微笑んでいる美咲さんと慎吾さん。

「クラークさん、綾乃は素直に真っ直ぐに育ってくれました。私の自慢の妹です。きっとたくさんの事を我慢してきたからか、甘えるのが下手な子です。あなたに綾乃は甘えていますか?頼れているでしょうか?」

そう聞かれて

「俺は甘やかしたくて仕方ないのですが、綾乃はそれを良しとしない所があります。でも少しずつ甘えてくれるようになってきました。これからもっと甘えたり頼って貰えるよう頑張ります。」

そう綾乃を見て微笑みながら伝える。