「だから、上手くいくようにしっかり隣に居て?」

そう見つめて伝えた。

「うん、分かった。」


その二人を見てリカルドも一言

「シャルル様のおっしゃるとおり、ご実家では旦那様と奥様が綾乃様にお会い出来るのを楽しみにしていらっしゃいます。こちらは諸手を挙げて歓迎の状態ですので全く心配はありません。」

「リカルドさんも日本語上手ですね。でもご両親はフランス語ですよね?」

「旦那様と奥様はシャルル様から日本人の彼女を奥さんに迎えるとご報告致しました折から日本語を学んでおられます。奥様に至りましては可愛い娘が出来るとそれはそれは喜ばれて綾乃様とのコミュニケーションに困らぬようそれはそれは真剣に日本語を学ばれております。」

それを聞いてびっくりしている綾乃。
うちの親は年の割には好奇心旺盛だからな。

「ね?だからうちは全く心配しなくて大丈夫!」

そうにっこり告げた俺は綾乃の頬にキスをして

「さぁ、今日はお姉さんに会いに行こう。このスーツで変じゃないかな?」

そう聞いてくるシャルは初日に見た様なスリーピースのオーダーメイドスーツだ。

「大丈夫、とってもカッコイイよ!」

そう言った綾乃も俺の頬にキスしてくれた。


「シャルル様、ホテルにお願いしてあちらに持っていくお昼ご飯も詰めて頂きましたのでお持ち下さい。ジークがお車でお送りします。」