朝起きると綾乃が先に起きていたようでシャワーを浴びたのか髪を拭きながらバスルームから出てくる。

「おはよう綾乃。」

抱き寄せて頬と額にキスをすると

「おはよう、シャル」

そう言って頬にキスを返してくれた。

綾乃もだいぶ挨拶のキスに慣れてきたみたいだ。


「朝食のルームサービスを頼んでいたからそろそろ届くはずだよ。」

ブザーが鳴りノックが聞こえたのでどうぞと伝えるとワゴンに乗った朝食とケーキの箱が届けられた。


「朝食はどちらに並べましょう？」

そう聞かれたので

「それじゃあ、リビングのテーブルの方に頼む。」


そう告げるとテキパキと朝食をテーブルにセットしていく。

「こちら、ご依頼のチーズケーキになります。」

「それでは失礼致します。」


そう言って下がっていった。

「わぁ、美味しそう！」

朝食を見て嬉しそうな声を上げる綾乃。

朝食はフレンチトーストにポーチドエッグ、フルーツにコーヒーだった。

「それじゃあいただこうか？」


「うん！」


「「頂きます。」」

この頂きますもすっかりふたりの間で定着した。

お互いに見つめ合っては笑いながら楽しく食べた。