「やっと来てくれた…真白っ!」
「鈴夏…」

急に鈴夏の香りがふわっと私を包んだ。
私は鈴夏に抱きつかれているのか。

「ずっと待ってたんだよ?真白。この空き教室でしか真白とゆっくり話せないから…」
「空き教室だけじゃないでしょ。」
「そーだね、誰も見てないところなら、」
「んっ、」
「こーやってキスもできるもんね。」

私の前に居るのは正真正銘、涼原 鈴夏。
今日の朝、わたしをいじめていた張本人。

けど今の鈴夏の瞳は朝とは全く違うく恋する乙女の可愛らしい瞳。
鈴夏のつぶらな瞳はみているだけで幸せな気分にさせてくれる。

私達の秘密はこれ。

私と鈴夏はいわゆる、セフレみたいな関係だ。

私はもともと性別など関係なく人と恋愛するが、鈴夏は女の子しか好きになれない、いわゆる同性愛者。