「吉岡先輩!!!」
そう呼んで駆け寄ると先輩はほっとした顔を見せた
「遅い!
ってゆうか、なんで俺置いて帰ったの??
俺、最後にもっとてんぼちゃんと色んなところ行きたかったのに。」
「ごめんなさい...。
先輩忙しそうだったし...。」
そういうと先輩はやれやれと呆れた顔になってそのまま私を抱き寄せた。
「せ、先輩!ここ駅ですよ!!?」
「そんなの関係ないし。
それから。
俺、てんぼちゃんよりも大事なものとか、ないから。」
「え???」
「っつか普通言葉にしなくたって分かるだろ??
あんなに俺てんぼちゃんに愛注いでたってゆうのにさぁ。」
そう言って拗ねる先輩は少し可愛い
私が笑っていると先輩がなに笑ってんだよ~
なんて言って私の頬をむぎゅっとつまむ
「ははは、面白い顔してんなぁ~」
なんて無邪気に笑う先輩はやっぱりカッコいい。
やっぱり吉岡先輩は永遠に私の憧れだなぁ
なんて思っていると急に先輩が真剣な顔付きになった
「.......吉岡先輩???」
「俺らさ、運命だと思うんだよな。」
そう言って先輩が渡してくれたのは切符。
その切符には『5995』と番号が書かれている
「先輩.....これって.......」
「凄いだろ?てんぼちゃんのこと思ってたら神様がプレセントしてくれたぞ??
まぁ、てんぼちゃんとの恋は100%がいいけど、足りない1%はふたりで補っていこう」
そういうと先輩は私のことをまたぎゅっと抱き締めた
「大好きだよ...未緒」
「私も大好きです。吉岡先輩...」
そういうと、私の顔を見て
「遥人。
俺もう先輩じゃねぇーよ???」
とおどけながら言う。
「ええ???
私にとってはずっと先輩です!!!」
「なんだそれ!
ほらー、いいから早く呼んでみてよ」
先輩はすごく楽しそうにゆう。
呼びなれないし、よびすてなんて恥ずかしい////
「は.....はは遥人」
私がそういうと「はは遥人ってなんだよ!」
なんて言いながら大爆笑する先輩
でもそのあとに優しい優しいキスをくれた
先輩とちゅーなんて...それもこんなところで!恥ずかしい////
「あー照れてやーんの
でもまじでやばい。未緒、ちょーかわいい」
そう言いながら先輩は私のことをまたぎゅっと抱きしめる
「先輩!ここ駅ですってば!!
ひっつきすぎです!!!」
そう言っても全然聞いてくれない先輩。
「俺さ、未緒が思ってるほど爽やかじゃないし、全然好青年タイプじゃないからね??
むしろ、ずーっと未緒にくっついてたいし、なんならずっといちゃいちゃしたいタイプだからな??
今まで受験勉強で我慢してたぶん、未緒にベタベタするから!!
覚悟しとけよ~???」
そう言いながら笑う先輩にまたドキドキさせられながら私たちはもう一度笑いあってキスをした
そのあと、先輩に家まで手を繋いで送ってもらった
「ところで先輩、いつから一人暮らしなんですか???」
「今月末かなぁ~」
「そっか。今度は本当に先輩と会えなくなるんですね...」
「大丈夫!離れてても俺らは運命で繋がってるんだから。
とかって...ちょー臭いセリフだな」
「ほんと!先輩!ちょーキザ男ですね~」
「な、笑ってしまうな」
そう言って私たちはまた笑い合う。
先輩といると私はあっという間に笑顔だ
「大丈夫、ちゃんと頻繁に帰ってくるし、
なにせ、ふた駅だからな??」
「先輩、それ新幹線ででしょ?!!」
「そーだけどふた駅ぐらいちょちょいのちょいだろ??
大丈夫、離れてても俺は未緒しか見ない」
「吉岡先輩...」
先輩の真剣なまなざしにきゅんとしながら私は先輩ににこっと微笑んだ
これからもきっと不安なことが沢山あると思う。
だって、こんなにもカッコイイ先輩と遠距離恋愛なんだもん。
だけどいつだって私は今日もらったこの両想い切符を信じて強くなる。
この残りの1%は先輩と私がふたりで乗り越えていく、そして作り上げていく1%だと思うから。
先輩、こんな私だけどこれからも末永くよろしくお願いしますね。
いつかふた駅先から同じ駅になれるように私はしっかり、勉強するね
吉岡先輩.....大好き
_Fin
みなさん、最後まで読んでくださってありがとうございましたm(__)m
途中、私の個人的な都合で更新を長らくストップしてしまって、完結に半年もかかってしまいました。
楽しみにしてくれた方がいらしたら、本当に申し訳ないです。
さて、話は変わって今回のお話なんですが...
今回は『ピュア』ということを大切にさせていただきました
吉岡先輩を真っ直ぐ思い続ける未緒は皆さんにはどう映りましたか??
片思いの時の自分と重なる部分があるんじゃないかなぁなんて思ったりします
私個人的には、吉岡先輩と初めてお話ができた次の日の朝、未緒が駅を見てここで吉岡先輩とお話したなぁなんて考える場面が割と気に入っています
好きな人と過ごした場所ってそれだけでもう特別じゃないですか???
それから、今回は駅と電車にこだわって書かせてもらいました
私、電車通学を経験したことがなくって...
憧れの気持ちもあって、こんな風な題材になったのかなぁ??
実際、両想い切符の存在も知ったのはほんとにこの作品を書く少し前なんです
なかなか都会の方には伝わりにくい作品になったちゃったかもしれないんですが、
田舎の方は頭に映像が浮かんだかなぁ…??
ちょっと分かりにくいところがあったんじゃないかと反省しつつ、次の作品に活かしたいと思います
番外編も書いていきたいのですが、
一応予定では、
未緒と吉岡先輩、遠距離恋愛前のラブラブ
未緒と吉岡先輩の今後の遠距離恋愛
智弘と梨捺先輩の経緯と今後
この3本は書く予定です
まだまだこんなの書いてほしいです!というのがあればぜひ教えてくださいね
新作の宣伝ですが、
次の新作は、ザ・王道かな?という感じなんですが、
なんと同居しちゃいます
王道の中にもHaarUらしさがでる作品になればいいかなぁと思っていますので興味のある方はぜひ、読んでみてくださいね(*´▽`)ノ
『危険なアイツと暮らしてます。』
『俺のツンデレ白雪姫』の方もゆっくりと更新していきますね(∩´﹏`∩)
『両想い切符』を最後まで読んでいただいてありがとうございまし
感想ノート、お待ちしております<(_ _)>
*:...・*未緒Side.¨゚・*:..
先輩の引越しまであと1ヶ月ほど...。
先輩はその半分は私と絶対一緒にいるよって約束してくれた
今日は先輩と付き合ってから初めてのデート♡
話題のラブストーリーの映画を見る
昨日からずーっと服装に悩んで悩んで...
結果、小花柄のワンピースに決めた
先輩、かわいいって思ってくれるかなぁ~
双海駅の噴水の前。いつもの待ち合わせ場所で先輩を待つ。
駅の改札から出て少し小走りでこっちまで来る先輩はもう...カッコイイ。
先輩の私服、花火大会以来でなかなか見えなかったから、さらにすっごくカッコイイ。
「未緒??ごめん。お待たせ」
そう言ってスっと手を出してくれる先輩はまるで王子様で...。
もー私幸せだ♡