ご主人様は、見た事もない真剣な顔をして
ボクに告げた。
「そんな気持ち、今すぐ捨てろよ。」
それはボクが想像していたよりも
残酷な答えだった。
「何も知らないんなら、俺が教えてやるよ。」
「え………?」
「人間と猫は絶対に結ばれない。
俺は人間で、お前は猫で。
そんな叶わない恋は
最初からしちゃいけないんだ。
もげ太…、
お前には星なんて買えないんだよ。」
「……でも…、でも…ボクは今こうして人間の姿で…もしかしたら星だって…」
「もしかしたら、なんて…有り得ない。」
「…どうして?」
ボクの目から、
暖かい水滴が溢れ落ちてく。
こんなに好きなのに。
アイシテルのに…。
「星には手が届かない。
それが現実だから。」
「ご主人様の、バカ。」
星が買えないのなら、
どうしてあんな
幸せそうに笑っていたの---?