『違うのっ。違うのあれはっ・・』


誤解を解こうとして話はじめようとした途端
また、野獣に抱きしめられた。


『だから・・違うんだって・・』


声が小さくなって、言葉に詰まる。


だって私を抱きしめたまま
何も言わないんだもの。


・・・もしかして、嫉妬?
妬いてくれたの・・?
プリンスとも呼ばれるこの人が
何の取り柄もないこの私に・・?