「お前。

 お前を、さがしにきた」



今にも消えてしまいそうな声で
つぶやいてから
私の髪の毛に、顔をうずめた。

私を?
わざわざ、私を探しに来てくれたの?

私も
野獣の背中に手をまわし
ぎゅっとワイシャツを握りしめた。


久しぶりの
この感触・・匂い・・体温・・


すっかり忘れられていると思ってた