理駆side

緋山がぶつけた疑問。
まぁ、気になるよねぇ。
僕も緋山の立場だったら気になるもん。

「「理事長の子供がいるから。」」

「え、」
「あ、莎駆!かぶせないで!」
「予測。」
「ま、緋山。こういうわけだから。」
「あ、先生帰っても大丈夫ですよ。」
「そうか、すまなかったな。月宮、3年生として哀川を頼む。」
「分かりました。」

月宮先輩が先生を帰した、直後早乙女先輩が帰ってくる。
「奏汰先輩、ありがとうございました。」
「いや、いいさ。多分これから落書きはなくなるからな。」
「本当にありがとうございます。」
早乙女先輩って怖いなぁ。

「哀川さん、全然状況が飲み込めないんだけど。」
僕達は緋山よりも先に天文学部に入ってたからわかるけど、緋山はまだ入ってまもないからわからないよね。
あ、哀川も聞いてないっけ?
「あれ?緋山って、ここのことなんて聞いた?」
「ここって、天文学部の事ですか?」
「うん。」
「家の事情で部活ができなかったりするこの集まり、でしたっけ?」
「え、私もそう教えましたよ?眞白先輩がそう言ってたから……。」
「じゃあ、改めて教えるね。」

_______________ここにいる子は家庭環境が崩壊しているこの集まりだよ。