「緋山君、ごめんね。取り乱しちゃって。」
恥ずかしそうに笑う哀川さん。
その顔はまだ僕の目を見ることは出来てないけど、最初の方よりも顔は上がってきた思う。
「別に、何もしてないし。」
「明日学校なのに、夜遅くまで突き合わせちゃった。」
「哀川さんは風呂入ってないね。入ってきたら?僕入ったからさ。」
「うん、そうするね。」
そう言って風呂に向かう哀川さん。
僕は寝ようかな。
でも、哀川さんの秘密を聞いたからには、僕の秘密も言わなくちゃいけない。
何にしよう。
哀川さんの秘密と同じくらいの秘密じゃないと不公平……か。
さぁ、どうしようか。
「緋山君、まだ寝ない?」
「あ、帰ってきたんだ。」
「うん、私は部屋でノートまとめるけど、好きな時に寝ていいからね。」
「わかった。」
そう言い残し、哀川さんは自室に向かった。
僕はまだリビングで1人きり。