「兄ちゃんが恋しくなったら毎日来い。」
「いや、行かないから。」
「最近弟が冷たい!」
大げさに悲しんでいるふりをするけどうせ兄さんは楽しんでる。
「じゃあね。」
「すぐ会いに行くから!」
会いにこれる距離じゃないのに……。と心で呟きながら家を後にする。
全くうるさい兄だ。
まぁ、仕事の応援とかした方が良かったのかな。いや、応援すると調子に乗るタイプだから駄目だ。
そして、炎天下の中電車で1時間かけて着いたところにマンションがあった。
_______________ここか。
一目見たら何故か直感的にわかってしまう。
やっと憧れの一人暮らし。
誰にも邪魔されず、1人だけの居場所。
___________________の、はずだった。