「哀川さんって、世話するの好きだけどたまにぬけてるよね。」
「そ、そうかな……。でも緋山君も無気力っぽく見えるけどなんだかんだ言って色々やってくれるから優しい。」
「僕、無気力じゃないし。」
「なんていうか……、低燃費?」
「低燃費って。」
「午後から何しようね。」
あ、そっか。午後から学校も部活も哀川さんはバイトもないから暇なんだ。
「……寝ようかな。」
哀川さんのバイト中寝るなんて言ってたけど澄が来たせいで寝る気分になれなかったし。
「緋山君は寝るの。じゃあ、私は勉強しようかな。もうすぐテストだし。」
「そう。じゃあね。」
「おやすみ。ご飯の時間になっても起きなかったら起こしに行くね。」
「お願い。」
そして僕は自室に入る。

部屋に入れば目に入る写真。
そう言えば哀川さんには見られたんだっけ、この写真。
まぁ、僕が写ってるわけじゃないけど。
三人家族の写真。

_______________僕はこの写真が嫌いだ。

「疲れた………。」
そしてこのまま僕はベッドに体を預けた。