「澄君は、緋山君とお友達だよね?」
「まぁな。」
「違うって言ってるでしょ。」
友達がいたら学校生活が楽しくなるのかな…。
部活は入れるかどうかわからないけど、家庭環境のこと何も聞かれずに緋山君も入れたから澄君も天文学部に入れるかもしれない。
そしたら、澄君も楽しめるはず。
「澄君、転校できる?緋山君がいるからきっと楽しいよ。」
「おっ!いいのか?」
「うん!」
「よし、早速転校手続きをしてくる!お邪魔しました。」
「またね!」
「ほんと邪魔だよ。」
澄君が嵐のように過ぎ去っていく。
気がついたらもうバイトの時間をすぎている。
また先輩に迷惑かけちゃったかな…。
「緋山君、澄君いい人だね。」
「あいつだけはやめた方がいいよ。」
「緋山君の友達はみんないい人だよ。」
「友達じゃないって。」
緋山君に昔何があったかは聞かない。
いつかきっと話してくれると思うから。
今は眞白先輩を…。

「ねぇ、弓景先輩の家って知らないの?」
「えっ!?ど、どうしたの?」
「家に行って聞いてみたらいいじゃん。なんか家庭環境がダメとか言ってたけど。」
「私は……。まだ入ったばかりだからみんなの家、知らないんだ。先輩達もね、誰の家も知らなくて私の家が始めてみたい。」
「へぇ。」
「あっ、でも奏汰先輩は茜先輩の家知ってるみたいだけど。」
「そう。じゃあ、どうしようもないね。」