「ぐぎゃあああ!!」



聞いたこともないその声に体に力を込める。


お腹からぐわっと熱くなるその感覚に、大きく叫んだ。



『「怪破!!」』



バンッ……と何かを跳ね返す音と悲鳴のようなその声。


痛みがこないことに首を傾げながら、体を起こす。


すると、自分の体から光の粒が溢れ出していた。


訳の分からないまま、固まっているとまた声が聞こえる。


はっと思って振り向いたその時。


切り裂く音と共に見覚えのある着物姿とその尻尾に安堵のため息が漏れた。



「嘉さん!」


「全く……手のかかる童だ」



ため息混じりでそう言うと、刀を構えた。