巻物を机の上に一旦置き、私に向き直るようにしゃんと座る伽耶ちゃんに釣られて、私も姿勢を正す。
「さてと……では、まず。天界の話をしよう」
「天界……」
「天界。それは、ここ地上とはまた違った世界だ。そこには神々が住み、そこで世界の均衡を保つために暮らしている」
「そこが本来……嘉さんが居るべき場所ってこと?」
そう聞くけれど、伽耶ちゃんからの返事は返ってこなかった。
机の上に置いておいた、巻物を机に広げてゆっくりと私の隣へやって来た。
形の整った字形で書かれた文字と鮮やかな絵。
伽耶ちゃんが真ん中ぐらいを指さして、私の視線もそっちに動く。
そこにある絵をじっと見つめて首を傾げる。