保存食のクッキーは放課後食べてゴミも捨ててきた。


隠すものなんて、平均点以下の数学の小テストぐらい。


ゴクッと唾を飲むと嘉さんの睨む視線が鋭くなる。


来るか来ないかで構えていると、あれだけ怯えていた男の子が嘉さんの肩に乗っかって私と同じ目線になる。


そして嘉さんと同じようにクンクンと匂いを嗅ぐ。



「……確かに白憐の血の匂いはしますね」


「ここに来る前も、結びを通って来た」


「……つまりこちらの者の血が?」


「可能性はある」



また難しい話を……そんなに私臭う?


小さく自分の匂いを嗅ごうとしても何もしない。


それどころか柔軟剤の匂いちゃんとするじゃん。