しばらくお互い励ますように抱きしめあっていると、嘉さんの肩が小さく揺れる。


何事かと、無理やり嘉さんを剥がすと涙を浮かべながら必死に笑いを堪えていた。



「お前……馬鹿にも程があるぞ」


「はい?」



さっきまでの嘉さんはもうどこにもいない。


それどころかなーんか嫌な予感さえする。


ま、まずい……この勝ち誇った笑は――



「よく言ったぞ、童。お前自身で俺についてくると言ったのだから、覚悟しろよ」


「は?!」



やっぱりやっぱりこうなっちゃうのよ!!!!


上手いように乗せられた……!!


全部演技だったってこと?!


くつくつと笑う嘉さんを見て、キッと睨みつけて言い放つ。



「神様なんて絶対信じないんだからあー!!」



私のその声はキラキラと輝きを放ちながら、私達を照らす太陽がしっかりと受け止めて街に朝を告げた。





どうやら……私のドタバタした日常はこれからも続きそうです。







*end*