痛みでどうにかなりそうなのに、真剣に私を見つめるその瞳の光は消える事はない。


そっと顔にかかった私の髪を払い、頬に手を添えた。



「お前がいなければこれから先、俺は生きる事はできない。お前がいるから俺がいる。生きるために俺は戦うんだ」



強くはっきりと告げられたその言葉に胸が熱くなる。


嘉さんが私を生かし……私が嘉さんを生かす。


結ばれた糸が強く固く絡み合う。



『開花したその力……試される時がきた。使え――己のままに!!!!』



頭に響くその声に、体の奥底から湧き出てくる力を感じる。


そうだ――私は無力なんかじゃない。



「お前の力……貰い受けるとするぞ――千代」



名前を呼ばれた次の瞬間、近づいてきた嘉さんの綺麗な顔と唇に感じた熱。


その熱が離れると、私達の周りから光が湧いてくる。