参拝されて少しはお稲荷様仕事できるわけだし。 少しはいいことできたよね? そっと目をあけ、ここら辺を散策して帰ろうとした、はずだった。 「久々の参拝者かと思いきや……まさかこんな童(わっぱ)が……」 サラリと綺麗な銀髪に透き通るような黄色の瞳。 すっと通る鼻筋に整った顔。 フワフワの尻尾にピクピクと動く狐耳。 色気を引き立てるような、白い着物。 その美しさに息を飲む。