打ちどころ悪かった?それとも変なホルモンが急ぶわぁって出てきちゃったとか?
涙目になりながらも私を見ては嬉しそうな顔をする戒哲に、私は顔を引き攣らせるしかできない。
いや、この隙に逃げ道を探しに行くしか……!
体の向きを変えて走り出そうとしたその時、ドンと大鎌が私の行く手を阻む。
「ますます気に入った。こんなに俺を楽しませる女は初めてだ」
……なんだこの人、もしかしてどM気質あるの?
痛い思いしたのに、それを気に入っちゃうってちょっとアウトじゃない??
駄目だ逆に火を付けたみたいだ。
そっと見た戒哲の顔は、この状況を楽しんでるようにしか見えない。
「確かにあんたもただのもの扱いするのはもったいない。こんないい女手放せるわけがない」
「だから、私は力なんか使わないって言って――」
最後まで言い切る前に戒哲が私の耳元に顔を寄せて、吐息を感じさせるようにわざとらしく呟いた。
「あんたに惚れた」
その一言と共に頬に感じる優しい触感に、急に顔が熱くなっていく。
咄嗟に体が動いて戒哲の顔を叩こうと手が動くものの、その動きは最初から読まれてたみたいでガッチリとした手に掴まれた。
その手を振りほどこうとしても、その力は強くてどうにもできない。