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全ての授業が終わって放課後になり、俺は花蓮ちゃんを迎えに行くために教室を出た。


相変わらず、流星はゴチャゴチャとうるさく行ってきたけどフルシカト。
まあ、時間があればまた今度説明しようと思ってるから。


教室に行こうと歩みを進めていると、周りをキョロキョロと不審に見渡しながらカバンの持ち手をギュッと握りしめ、身を縮こませて歩く小さな女の子の姿が目に入った。


誰かなんて聞かなくてもわかる。
間違いなく、花蓮ちゃんだ。


あんなオドオドしててちっこい小動物みたいな子は花蓮ちゃんしかいない。


アイツ……ぜってぇ帰ろうとしてるだろ。
ふざけんなよ、待っとけっつったのに。


どこにそんな根性隠し持ってんだよ。
俺から逃げようと思うのがそもそも間違い。


この俺がお前のこと、逃がすわけねぇだろ。



「宮園さん」



ヒソヒソと俺から逃げる花蓮ちゃんを追いかけて声をかけるとビクッと肩を小さく動かして彼女は動きを止めた。