「そ、そ、それは……っ」


「ん?なに?言ってみなよ、ほら」


「あっ!もう授業が始まっちゃいますよ!」



そういって、俺から逃れようとする彼女の顔の両横にバンッと壁に手をついて逃れられないようにする。



「あのさ、悪いけど僕にはそんなの通用しないよ」


「えっ……?
でも先輩も授業に遅れちゃったら…」


「今、俺が聞きたいのは
そんなくだらねぇ事じゃねぇんだよ」



俺が聞きたいのは、なんでそんなに顔が赤いのか。
まあ、答えなんて分かりきっているけど。


どうせ、男慣れしていないから自然とが赤くなるんだと思う。


それでも俺が問いただすわけはただ花蓮ちゃんを他の男がいる教室に帰したくないから。


なんて、言ったらこの子はまた顔を赤くして俺をその綺麗な瞳で見つめるんだろうな。


なんだよ…この変な気持ちは。
胸がザワザワして騒がしい。