そんなことに徐々に気づいてきたのか花蓮ちゃんの頬はほんのりの赤く染まっていく。


もっと、もっと赤くなればいい。
俺のことを意識して赤くなればいいんだ。


なんて、訳の分からないことを頭の中でぼんやりと思う。



「泣かないんだろ?
俺にキスされても、何されても」



彼女の可愛らしいその顔にどんどん自分の顔を近づけていき、あとほんの少しで唇と唇が触れる…というときで俺は顔を離した。



「ふっ……嘘だよ。
きみみたいなお子様にはキスなんて100年早い。

それに本当は怖くてたまらないくせに強がるのは良くないよ。
仕方ないから、その涙僕が拭ってあげる。」



「う、うぅ……」



花蓮ちゃんはやっぱり強がっていたようで足と力がヘナヘナと抜けていくから、それを俺は支えた。


そして、瞳から透明の雫が頬を伝って流れていく。
涙を拭ってあげようと彼女の頬に手を伸ばそうとした瞬間