「おはよう、流星」
「いいかげん、俺の前でも王子オーラ出すのやめてくんない?気持ち悪いわ」
「ん?きみは僕に絞められたいのかな?」
「わわ…!滅相もございません!」
そう言いながら、俺に向かって手を合わせて謝罪してくる流星を見ていると思わず笑みがこぼれた。
「ふっ……お前は朝からほんと元気なやつだな」
「あ、やっと素に戻った」
嬉しそうに笑う流星。
俺が素に戻ることがそんなに嬉しいのか?
俺はそれが理解できないけどな。
本当の俺で得することなんて何一つないのに。
「教室行く前に行く場所があるんだ」
流星と話していて忘れそうになっていたけど
今から、アイツのところに行って材料のことを言っとかなきゃいけねぇからな。
「え?どこ?まさか女?
どんな子!俺にも紹介してよー!なぁー!」
パァッと花が咲くような笑顔を浮かべながら
俺の肩に体重を少し乗せながら興奮している流星。