「ふぁぁ…」
あくびをすれば、まだ寝ていたい…という気持ちが芽生え始めてしまい、五分ほどその気持ちとベッドの上で一人戦っていた。
マジでクソめんどくせぇな、王子様キャラって。と自らが望んでしていることなのに心の中で愚痴る。
やっとクローゼットにかかっている制服に手を伸ばして袖を通す。
最後にネクタイをギュッと上まできちんとしめてキッチンに行って朝飯を作る。
作るっつっても食パンを焼いてジャム付けて食べるだけだな。
そういえば、今日からアイツが俺の晩飯を作ってくれるんだった。今の今まで忘れてたわ。
思い出したところで材料は……と思い、冷蔵庫を開けると中に入っていたのは玉子とキャベツだけ。
昨日の晩飯でほとんど使っちまったんだった。
最近は買い物も行ってなかったから。
材料ないことアイツに伝えなきゃなんないな。
学校に行ったらアイツのクラスまで行って呼び出すしかねぇな。
アイツ…どんな反応するかすっげぇ楽しみ。
そんなこと考えながら食パンを食べ終わり、身支度をしてからマンションから出た。