《ふーん……バイトどう?》
「んー、大変だよー暑いしねっ!」
あたし、普通に話せてるよね?
《そっか。俺も見てみたいな、雫が働いてるところ》
そう言われて、バイトの制服を着て首にタオルを巻いてる自分を思い出した。
おもいっきり首を振って
「絶対! 駄目!」
携帯を握り締めて必死に言ってしまった。
《えー、何で?》
「駄目って言ったら駄目。あんな姿見せれないもん……」
あんな姿見せれるわけないよ。
幻滅されちゃう。
《見たいのになー》
って少し拗ねて言う圭矢が、可愛いかったけど……。
やっぱり駄目っ!
顔を赤くして首を振ってる、あたしは傍から見れば変な奴だよね。
『絶対に駄目、無理』
を連呼すると、圭矢の笑い声が耳に響いた。