いちゃいちゃしながらプリクラに並んじゃってさ。
菜摘の恋は応援するけど……。
何であたしが巧の相手しなきゃ駄目なのよ!
“新しい恋”って巧との事を言ってるの?
なるわけないじゃん。
「ほれ、どれがいー?」
「何が!?」
菜摘を横目で睨んだ、あたしに巧の声が聞こえて冷たく言った後。
振り返ると、円になっているUFOキャッチャー。
沢山のぬいぐるみが山の様に重なるのを指差していた。
「え?」
「お前、どれが欲しい?」
え。
どれって。
これ? と指差したミニーの大きなぬいぐるみ。
「うわ。1番デカイのかよ」
なんて笑いながらも、何だか楽しそう。
もしかして……。
「もしかして取ってくれるの?」
そう言った時には200円を入れていた。