「約束できないんだ?」


手を離した黒川くんが低い声でそう言う。


うぅ…どうしよう。


だって…私にとって、こうちゃんも大切で。男の子として大好きなのはもちろん黒川くんだけど…でも…。



「わかった…」


「えっ」


私が答えるはずだったのに先に口を開いたのは黒川くんだった。



「良いんじゃない?あいつと仲良くすれば」


「え、く、黒川くん!」


黒川くんはクルッと私に背中を向けだす。



どうしよう…今までにないくらい怒ってる。


だけど…守れるか自信のない約束なんてできないし…。


「黒川くん!大丈夫だから!こうちゃんは私のことをそう言う目でなんかみてないよ!7個年上なんだよ?!」


「……はぁ…うるさいよ」


「えっ、、、」


『うるさいよ』


初めて黒川くんに言われた冷たくて低い言葉に目頭が熱くなる。