「こうちゃんとは本当に何にもないよ?
こうちゃんだって、前みたいに接してくれてるだけで…あれが普通なの。私の中では黒川くんが一番だよ?それだけじゃダメなのかな?」
黒川くんはずっと、こうちゃんの私に対する接し方や、私のこうちゃんに対する家族のような感覚に納得がいかないみたい。
黒川くんに対しての私の気持ちは変わらないのに。
「…だから、その考えが甘すぎるの。あいつだって男だし…先生である前に沙良の昔の幼なじみなんだろ。もっと警戒心みたいなの持ってよ」
黒川くんは私の手をギュッと握りしめてそう言った。
警戒心…。
「約束してよ。あいつとは極力喋らないようにして、半径1メートル以内には近づかないって」
っ?!
「そんなっ、、、」
いきなりそんなこと言われても…。