「すげーしけた顔してるー!南夏ー!」


────パシャッ


っ、、


海の方へ降りると、もうとっくに海に浸かってた音楽に海水をかけられた。


俺のイライラが増す。



「…どうかしたの?黒川」


塚本が遠慮がちに聞いてくる。


「…別に」


お前は楓のことだけ考えてろよ。


俺だって一応、幼なじみの楓には幸せになってもらいたい。


「でも本当、藤枝がいてくれてよかったよなー!女の子たちの水着姿が見れるのは藤枝のおかげだぜ?マジ感謝!」


バカな音楽には特にわかってもらえないだろう。



やっぱり海になんかはいんねー。


気分じゃねぇ。


俺は、波打ち際から離れてレジャーシートが敷かれたとこへ移動する。