「まぁ、会えなかった9年分たっぷり可愛がるつもりだけどね〜」



「変態っ!母さんも父さんもちょっとは警戒しろよ!」



「そんなこと言ったって、洸くんは昔から賢いし、面倒みがいいし」



「正直、冬李より頼りになるのよね」


とお父さんとお母さん。



「うぉーい!なんなんだ!実の息子を目の前になんてことを!ふんっ!まぁいいさ」



お兄ちゃんは突然ドヤ顔をしながら足を組みだす。


「いいか?洸。沙良にはもう心に決めた男がいるんだ。だからお前がなんと言おうと、沙良はお前のものにはならないぜ?」



もう……お兄ちゃんったら…みんなの前でそんなこと言わなくたって…。



「え、彼氏?」


洸ちゃんにそう聞かれて、ちょっと恥ずかしくなりながらもしっかり頷く。