「海外の仕事は父さんの手伝いをしてただけで。後任者が決まってからはこっちに帰って来て教員免許とって2年くらい先生やってるよ」


「うわーそうなんだ…てっきりこうちゃんがおじさんの仕事継ぐんだと…」


「いや…俺はずっと教師になりたかったからね」


「ロリコンだからだろ?捕まれ」


とお兄ちゃんが突っ込んだけど、こうちゃんは華麗に無視した。


「で、どうして私の学校の先生に?」


「うん。今回は2ヶ月間だけの補助教員として来たんだ。2ヶ月だけだしどっか借りるよりもこっちにお世話になろうかなって」


「へ〜」


「図々しいやつ。沙良、いいか?こいつはほんっと危険だから気をつけろ?」


「お兄ちゃんはどうしてそんなにこうちゃんのこと…」


「キモいからに決まってんだろ!高校生のやつが毎日のように小3の妹に会いに来ていたあの毎日を俺は地獄の日々と呼んでるよ」


「心配性だな〜冬李は」


「うるせー!子供ながらに恐怖だったぜ…だからアメリカに行くって聞いた時はそれはそれは安心したもんさ…」