「大和、家は?帰らなくていいの?」



そう言われた大和はう~んと考えると



「俺記憶喪失で家わかんないし、親とかもわかんねえ」



「き、記憶喪失?!警察とか行かなくて大丈夫なの?」




「病院言ったら、少しすれば戻るだろうって言われてるし平気。」




何だか思ってる以上に軽いけど、本当に大丈夫なのだろうか。だって記憶喪失って何も思い出せないんだよね


って





「じゃあ、なんで私は覚えてるの?」



大和はピクっと体を動かして




「記憶喪失って言っても覚えてる人と覚えてない人がいるじゃん」



絶対嘘ついてる。もう何でそこまでして





「嘘つくならかえ「俺にとってなるは特別だから」




「え?…」



不意打ちの言葉に私は耳を疑った。




だって知り合ったばかりの人なのに、何で私が彼にとって特別なのかとか…何でって疑問がたくさん出てくる。