馬鹿にされてんだと思った。

だから、次の話次第では本当に殴ってやろうと思った。

なのに、このエセ教師はさっきから愉快そうに笑うだけで、一行に話が進まない。





「…っ、アンタいい加減に『斉藤は普通の女の子だ』

「……」


「"完全無欠"だとか"氷の女王"とかお前らは勝手な噂してっけど、何てことはない、あの子は普通よりちょっと綺麗なだけのただの女子高生さ」


「何が言いたいんすか」


「そんな"普通の子"にとって、お前らは脅威だってこと」




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